実地臨床手技のエッセンス 月経困難症
原因別治療法—子宮筋腫
北尾 学
1
,
井庭 信幸
1
Manabu Kitao
1
,
Nobuyuki Iba
1
1島根医科大学医学部産科婦人科学教室
pp.777-780
発行日 1979年10月10日
Published Date 1979/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206112
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
月経困難症1〜3)とは,月経痛ともいわれ,月経開始前から月経時におよぶ,下腹痛,腰痛,頭痛,下腹および腰部緊張感,頭重,はきけなどを訴える症候群で,婦人科疾患として比較的頻度の高い疾患である。単に自覚する程度のものは正常月経の随伴症状としてよくみられ,さらに日常生活に支障はないが鎮痛剤を必要とするもの,あるいは就床を要して日常生活に支障をきたすほどの強度のものにわけられて,一般的には月経困難症は日常生活に支障をきたす程度のものとされている。
この原因分類には,器質性疾患に由来しない原発性月経困難症と器質性疾患に由来する続発性月経困難症とにわけられ,後者の原因となる器質性疾患としては子宮筋腫,子宮内膜症,骨盤臓器の炎症・癒着,癒着性子宮後屈,子宮頸管狭窄などがあげられている。
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.