新しい視点をさぐる 診断のテクニック
卵巣腫瘍
吉田 吉信
1
Yoshinobu Yoshida
1
1滋賀医科大学産科学婦人科学講座
pp.669-672
発行日 1978年9月10日
Published Date 1978/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205892
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昭和52年4月第56回近畿産科婦人科学会学術集会を大津市で開催した際,学術集会長として筆者は,「卵巣腫瘍の臨床的諸問題」と題してシンポジウムを計画し,演題を公募したところ,多くの機関から,なかんずく,その診断に関するものの応募が多くよせられた。そこでシンポジウムの司会をお願いしていた関西医科大学椹木教授と御相談のうえ,シンポジウムを「卵巣腫瘍の診断」のみで構成することにして,表のごとくにそれぞれの研究業績を紹介していただいた。その内容は,近畿産科婦人科学会機関誌であるところの「産婦人科の進歩」29巻4号(昭和52年)に詳記されているとおりである。その後日本産科婦人科学会学術講演会および学会誌その他の国内誌を中心に注意してみていると,ぼつぼつと卵巣腫瘍の診断に関する業績があらわれてきている。充実性卵巣腫瘍といえば嚢胞性腺癌も含めて症例数の比較的少ない疾患にもかかわらず,それゆえこそ長年にわたる真剣な臨床研究の積重ねのうえに成立った結果と,ほとほと感じ入っている次第である。
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