オフィス ギネコロジー 女性のプライマリ・ケア
V 婦人科疾患
卵巣腫瘍
國見 祐輔
1
,
前田 長正
1
,
深谷 孝夫
1
1高知大学医学部産科婦人科
pp.229-234
発行日 2012年4月20日
Published Date 2012/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102976
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◆オフィス診療で卵巣腫瘍を認めた場合,悪性はもちろん良性でも手術適応となる可能性が高いため,それぞれの腫瘍の特徴を把握しておくことが必要である.
◆卵巣腫瘍のなかには,小さな(囊胞径5 cm以下)単純性囊胞や機能性囊胞など,オフィス診療で経過観察可能な囊胞性腫瘍も存在するが,径が大きい(6 cm以上)囊胞性腫瘍や,腫瘍により痛みや圧迫などの症状を伴う場合,小さくても単純性囊胞とは異なる「腫瘍」を疑う場合,充実性腫瘍,また悪性を疑う腫瘍などは高次医療機関で取り扱うこととなる.
◆このため卵巣腫瘍に際しては,自他覚所見,経腟超音波検査,腫瘍マーカー検査などを十分に活用して診断することが重要であり,それらの情報から高次医療機関での精査・治療の必要性を総合的に判断する.
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