特集 産婦人科における凝固線溶系異常
「産婦人科における凝固線溶系異常」によせて
鈴木 正彦
1
Masahiko Suzuki
1
1杏林大学医学部産科婦人科学教室
pp.581
発行日 1977年7月10日
Published Date 1977/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205646
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最近DICということばがきわめてよく用いられるが,その定義,検査所見などで必ずしも一致した見解があるとはいえない。こういう観点からすると,DICということばが乱用されているともいえる。とくに最近は抗凝血療法などにより,DICを起こしたと思われる患者でも生存できることは珍しくない。
DICも剖検により全部確診できるわけではないが,生存した場合には果たしてそうであったかどうかの疑問が強く残る例もある。理論的には強出血をきたしている場合,それがDICを合併していれば,トロンボプラスチン製剤などの止血剤は禁忌である。
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