特集 産婦人科における凝固線溶系異常
妊娠および経口避妊薬投与時におけるAntithrombin Ⅲ および Urokinase Inhibitor
小倉 久男
1
,
宮地 慧子
1
,
木下 佐
1
Hisao Ogura
1
1東邦大学医学部産科婦人科学教室
pp.582-588
発行日 1977年7月10日
Published Date 1977/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205647
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妊娠および経口避妊薬投与時においては血液凝固因子の増加および活性亢進をきたすことについて,すでに多くの報告があり,これがときとして血栓栓塞症などの発生の一要因とされているが,その機序についてはなお不明の点が多く,ことに凝固阻害因子および線溶阻害因子の面よりみた研究はあまり行なわれていない。
今回妊娠後期および産褥期における凝固阻害因子アンチトロンビンⅢ(AT Ⅲ),線溶阻害因子ウロキナーゼ・インヒビター(UKI)の変動ならびに経口避妊薬投与時のATⅢの変動について検討し,興味ある知見を得たので報告する。
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