連載 リプロダクション講座・17
胎児内分泌(1)—総論および間脳—下垂体系・性腺系の分化
坂元 正一
1
,
木川 源則
1
,
水野 正彦
1
,
水口 弘司
1
,
佐藤 和雄
1
,
神保 利春
1
,
桑原 慶紀
1
,
森 宏之
1
,
中井 利昭
2
Shoich Sakamoto
1
,
Toshiaki Nakai
2
1東京大学医学部産科婦人科学教室
2獨協医科大学臨床病理学教室
pp.343-351
発行日 1977年4月10日
Published Date 1977/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205603
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Ⅰ.総論
広い意味でのreProductive physiologyあるいはendocrinologyは画期的な進歩をとげたが,胎児のもつautonomyからこれらの諸現象を眺めようとする者にとっては,近代産科学の軌跡のなかに,胎児内分泌学を軸としたobstetric endocrinologyのわだちの跡の乏しいことに今さらながら驚かざるを得ない。
おそらく,胎生期の分野は,発生学者にとってはtoo oldであり,内分泌学者にとってはtoo youngであるだけでなく,密室のなかの閉ざされた神秘的現象として研究の谷間におかれていたからであろう。
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