臨床メモ
HMG-HCG療法におけるDose selection
佐藤 直樹
1
1帝京大学医学部産科婦人科学
pp.309
発行日 1977年4月10日
Published Date 1977/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205597
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無排卵症の治療にHMG-HCG療法が現在広く用いられるようになったが,一方ではこれらの外因性ゴナドトロピンの過剰刺激による卵巣肥大,あるいは多胎妊娠等の副作用が問題になっている。従って,これらの副作用をきたさない範囲で,しかも排卵を効果的に誘発させる必要最小量を決めることは臨床的に大きな課題である。
エストロゲン測定等で投与効果をモニターすることができない場合,どのような基準で投与量を決めたら良いか判断に困る場合が多い。この問題に関して,Marshall,J.R.らは頸管粘液検査及び内診による卵巣所見と,投与量の関係から標準曲線(Dose Response curve)を作り,推計学的に検討している。Clomiphene citrate 100〜150mg/日5日間投与が無効な無排卵周期の患者に月経周期の第1日,4日,および8日に一定量のHMGを投与し,10日にHCGを投与している。HCG投与直前の10日の頸管粘液検査の所見をSpin—nbarkcitにより0〜2cm,3〜8cm,9〜12cmの3段階に分けてそれぞれを,None,FairおよびGoodとratingした。一方実際に投与したHMGの総量(Actual dose)と排卵誘発に必要最小量(First ovula—tory dose,F.O.D)の比をRelative doseとした。
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