連載 リプロダクション講座・16
乳腺の発育と乳汁分泌
橋口 精範
1
Akinori Hashiguchi
1
1獨協医科大学産科婦人科学
pp.155-162
発行日 1977年2月10日
Published Date 1977/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205569
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哺乳動物にあっては,分娩後まもなく母乳の分泌がみられるようになり,それによって新生児を育てるということは,ごく自然のことであり,ヒトにおいても,そのことはいえるものである。しかしヒトにおいては人工栄養という方法もとられるので,その点他の哺乳動物とはちがう点といえよう。一般に哺乳動物においては,この母乳の分泌が不良であると,児の生死にもかかわることにもなり,乳汁の分泌は重要な役割を演じている。
母乳を分泌する乳房は,ヒトでは,女性が思春期になると,第2次性徴の一つとして発育を始め,分娩後の乳汁分泌に備えることになるが,ここでは,乳汁分泌の機構についてのべることにする。
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