症例
小児の卵巣腫瘍
中村 淳
1
,
名古 純一
1
,
清宮 俊春
1
,
塩崎 敏夫
2
Jun Nakamura
1
,
Toshio Shiozaki
2
1群馬大学産科婦人科学教室
2利根中央病院産婦人科
pp.163-166
発行日 1977年2月10日
Published Date 1977/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205570
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小児卵巣腫瘍の報告はまれであるが1,2,3,4),最近少女の性的発達が加速現象にあり,内分泌学的にも問題のある疾患である。一般に早期発見が望み難く,出生時,すでに腫瘍が存在することも多く,急速に不幸な転帰をとる例が多い。最近われわれは,8歳の皮様嚢腫の1例,早発月経があり,HCG活性すなわち妊娠反応陽性を示した7歳の未分化胚細胞腫の1例,性早熟,乳汁分泌を示した10歳の胎児性癌の1例,及び10歳のタール嚢胞の1例の計4例の小児の卵巣腫瘍を経験したのでここに報告し,考察を加える。
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