綜説
婦人科癌における補体第1成分不活性化因子の問題点
竹内 裕
1
,
樋口 正臣
1
,
竹内 正七
1
Yutaka Takeuchi
1
1新潟大学医学部産婦人科学教室
pp.1039-1042
発行日 1976年12月10日
Published Date 1976/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205537
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自然界における種々免疫現象における補体系の役割についての解明は20世紀後半より急速になされ,現在では9種類のComponentsが分離精製されている。さらにその各Componentsの生物化学的性状も明らかにされているが,補体系におけるInhibitorについての研究は十分なされているとはいい難い。Inhibitorの一つであるCI Inactivator (以下CI IAと略す)に関しても同様であったが,近年この方面からの研究も散見されるようになり注目をあびている。
そこで著者らは,徒来のCI IAとOstherらにより癌特異的とされる C1Inactivator9)(以下C1IACと略す)について産婦人科領域における各種疾患,とくに悪性腫瘍患者における動態について検討を加えたので,ここにわれわれの成績を述べるとともに免疫現象におけるC1IAについての展望を試みた。
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