特集 先天異常の胎内診断
胎児造影法による児奇形の診断—その理論と実際
百瀬 和夫
1
,
西沢 宏明
2
,
内野 鴻一
3
Kazuo Momose
1
,
Hiroaki Nishizawa
2
,
Koichi Uchino
3
1東邦大学医学部産婦人科学教室
2都立荏原病院産婦人科
3大森赤十字病院産婦人科
pp.1017-1020
発行日 1976年12月10日
Published Date 1976/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205533
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異常児出産は分娩室における最も悲劇的なできごとの一つであり,産婦,その家族,医師に与える衝撃ははかり知れないほど大きい。
しかし先天異常の分娩前診断はきわめて困難である。子宮内にある胎児の状態を観察するために,妊婦の下腹部をX線撮影することは,すでに1920年代から試みられていたが,単純撮影では骨格しか認められず,軟部組織の検索には子宮内への造影剤注入—胎児造影が必要である。
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