特集 先天異常の胎内診断
胎児造影法による児奇形の診断—胎表造影の方法
奥村 裕正
1
Hiromasa Okumura
1
1日赤医療センター
pp.1015-1016
発行日 1976年12月10日
Published Date 1976/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205532
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胎児造影法には二種類あり,一つは間接的造影法である羊水造影法と他は直接的造影法である胎表造影法である。胎表造影法というのは,油性の造影剤を羊水の中に注入して撮影すれば,造影剤は胎児の体表面の胎脂に付着して,その皮膚を線画のように鮮明に造影することができる方法である。この胎表造影は最初は前置胎盤の診断の目的でいろいろと実験しているうちに偶然発見されたもので,昭和15年6月日本医事新報929号に初めて宇津木・橋爪(旧日赤産院)らによって発表されたものである。
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