疾患の病態と治療 妊婦管理
妊娠が母体に及ぼす影響
心・肺
小川 研一
1
,
吉村 正治
1
Kenichi Ogawa
1
,
Masaharu Yoshimura
1
1獨協医科大学内科学教室
pp.185-187
発行日 1976年3月10日
Published Date 1976/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205377
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妊産婦の心および肺における生理的変化についての知見はすでにほとんど確立されているといえる。呼吸機能に関しては本誌の講座欄でくわしく論じられているのでここでは簡単に触れることにして,特に心臓—脈管系への妊娠の影響に重点をおいて述べることとする。妊娠の進展に伴つて現れてくる心臓—脈管系の変化は,子宮内胎児の発育と物質代謝の進行に起因する。この原因の主なものは,増大する子宮による物理的影響,循環容量の増加,胎盤血行におけるfunctional arterio—venous shunt,ホルモンの影響などである。
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