今月の主題 肺機能検査の実際
肺機能検査で何がわかるか
肺表面張力測定
徳田 良一
1
,
吉村 正治
1
,
西田 由美子
1
1獨協医大第1内科
pp.524-526
発行日 1979年4月10日
Published Date 1979/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402215838
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はじめに
肺におけるガス交換の過程は,肺毛細管と吸入されたガスの間の広い接触表面が存在する場合に,はじめて能率的に進行される.肺胞の内側の表面は薄い液体の層(alveolar lining layer)で被覆され,ガスと絶えず接触しているので気体-液体の界面とみなすことができる.この気体-液体の界面には表面張力が存在する.肺表面活性物質の主成分をなしているのは燐脂質1)であり,なかでもdipalmityl lecithin(DPL)2)であることが証明されている.肺表面活性物質は,DPLとproteinのcomplexの型で肺胞壁のlining layerを形成している.肺表面活性物質はII型肺上皮細胞から分泌される.
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