年間テーマ--診断から治療へ 腫瘍の転移
遠隔転移の診断と治療
橋本 正淑
1
,
工藤 隆一
1
Masayoshi Hashimoto
1
,
Ryuichi Kudo
1
1札幌医科大学産婦人科教室
pp.661-666
発行日 1975年9月10日
Published Date 1975/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205224
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女性性器悪性腫瘍の遠隔転移は,リンパ系転移,肺,肝,腎,骨,副腎,胃腸,膵,脾,胆嚢,脳,腹膜,甲状腺,皮膚,横紋筋,心筋など多彩であるが,特に肺,肝,骨への転移の頻度が高いといわれる。これらの遠隔転移を起こす種々の原発腫瘍の中で,絨毛上皮腫の場合はほかの悪性腫瘍と異なり遠隔転移の頻度のみならず転移の存在による予後の面でも異なるために絨毛上皮腫の遠隔転移症例は除き,主に子宮癌の症例の遠隔転移について述べたい。また転移発見の頻度は剖検症例と非剖検症例で,著明な差があるので臨床的に診断した遠隔転移を中心に述べたい。
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