指標
絨毛性腫瘍の臨床
高見沢 裕吉
1
,
関谷 宗英
1
Hiroyoshi Takamizawa
1
,
Souei Sekiya
1
1千葉大学医学部産科婦人科学教室
pp.571-580
発行日 1974年9月10日
Published Date 1974/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205067
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絨毛性腫瘍は早期に血行性転移し,その臨床経過は多彩で,予測し難く全身疾患として治療されるべきものである1)。腫瘍細胞の産生するhuman chorionic gonadotro—pin (hCG)はその良い指標となつている。かかる本症の特徴から化学療法が第1選択とされ2〜4),現在Methotre—xate (MTX),Actinomycin D (Act-D)投与による絨毛性腫瘍の完全寛解率は約70%で,ほかの悪性腫瘍に比べて化学療法がきわめて良く奏効する5)。
かかる絨毛性腫瘍の特徴をふまえて,以下現時点における診断,治療などについて述べる。
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