今日の産婦人科
最近のワクチンの話題
岩田 崇
1
Takashi Iwata
1
1慶応義塾大学医学部小児科学教室
pp.325-329
発行日 1973年4月10日
Published Date 1973/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204811
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わが国におけるワクチンの開発,および,これによる予防接種の効果は,ここ十数年来、目ざましいものがあり,対象とする伝染病の発生がほとんど消失してしまつたことは周知の事実である。しかも最近では,さらに種々のウイルス生ワクチンが使用されはじめ,その抗体産生力,副反応の検討を含めた安全性,社会的応用などの研究が広く行なわれている現況である。
従来,予防接種はワクチン研究者と一部臨床医に委ねられてきた傾向であつたのが,現今では一般臨床医にとつても大なり小なり興味ある事柄の1つになりつつあるように思われる。本編では,話題に供すべきいくつかのワクチンについての概略を述べ,あわせて母子免疫との関連にも少しくふれたいと思う。
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