特集 日常診療上の狙いと盲点・I
研修をはじめようとする人びとのために
坂元 正一
1
1東京大学医学部産婦人科
pp.284-287
発行日 1973年4月10日
Published Date 1973/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204801
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学窓を巣立つて,いざ医師として「病める人」の責任を持つ立場になつてみると,こんなにも臨床とは深遠なもので不可解な問題を多く含んだものかと懼れにも似た感じをもつことが多い。われわれが医を天職として選んだ以上,一刻もはやく立派な医師になることが何よりも大切であり,そのためにはこの難しさを克服するべく無駄のない勉強をしなければならないであろう。医師にとつて自らの体験のみが真の経験である以上,前車の轍をできるだけ速やかに通りすぎて自らの轍を印する努力をしなければ学問の進歩はとまつてしまうはずである。この特集はこれから臨床医になろうとするfreshmanのために,いささかの手引になることを意図して編まれたものである。各論に入る前にintroductionとしていくつかの事項についてadviceを記してみることにする。
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