特集 産婦人科診断--最近の焦点
胎盤機能不全
中山 徹也
1
1東京大学医学部産婦人科学教室
pp.1093-1095
発行日 1970年12月10日
Published Date 1970/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204322
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1.胎盤機能不全の診断法
母体内の胎児の状態を知り,これを管理することが産科臨床上きわめて大切なことは申すまでもない。胎児は新しい生命として自律性をもつが,母体内にあるかぎり物質代謝面で専ら母体に依存している。この胎児と母体との接点にあるのが胎盤であつて,胎盤機能不全は胎児の生命を脅かすこととなる。よつて胎盤機能検査法が胎児管理法として古くからとり上げられてきた。この主なものを表1に挙げた。このうち日常臨床上容易に応用できるI)3)の胎盤の血管指数(vascular score:河合)と,Ⅱ)1)④の母体尿中estriol測定法を紹介する。
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