特集 悪性腫瘍の診断
卵巣癌
渡辺 行正
1
,
寺島 芳輝
1
Yukimasa Watanabe
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学教室
pp.901-905
発行日 1970年10月10日
Published Date 1970/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204290
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はじめに
近年卵巣癌に対する関心が高まり,昭和42年度日産婦臨床大会でのSymposiumを始めとし,2,3の論文に接することが多くなつたが,治療成績についていえば,なお過去40年間,同じような5年生存率を示し,予後改善の効果があつたという声は聞かない(表1)。したがつて卵巣癌対策はようやく端緒についたといつた現状で,今後解決すべき点も多いと思われるが,特に編集者より診断上,最近問題になつている点などという希望もあるので,以下卵巣癌の診断法に簡単に触れ,診断上の問題点や,教室の診断成績,将来への課題などにつき話を進めてみたいと思う。
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