研究
面積推移からみた腟部びらんの病態と治療についての考察
平井 博
1
,
植木 実
1
,
藤本 昭
1
,
井上 靖彦
1
Hiroshi Hirai
1
1大阪医科大学産科婦人科学教室
pp.537-541
発行日 1970年6月10日
Published Date 1970/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204229
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
腟部びらんの発生消失機序に関しては,R.Meyer,の炎症説が1,2)従来信じられてきたが,Hamperl et al.3),竹内4)らによつて外,内反説が提唱されるにおよび,びらんの発生機序はもとより,その治療法についても反省せねばならぬ段階にある。したがつて,子宮腟部びらんの治療法は種々報告されているにもかかわらず,びらん自体の病態が不明確な現在では,まだ適確な方法に欠けるのはここにも原因がある。
がいして日常腟部びらんと称せられるものは肉眼的診断にたよるものであるため,その内容は一定しない。幸いコルポスコープは組織を背景としたびらんの状態をin situに把握する事ができるゆえびらんの病態を観察するのに都合が良い。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.