薬の臨床
妊婦および褥婦の便秘に対するTelemin soft坐薬の効果
舘野 政也
1
,
草野 都美子
1
Masaya Tateno
1
,
Tomiko Kusano
1
1富山県立中央病院産科婦人科
pp.275-277
発行日 1970年3月10日
Published Date 1970/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204189
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はじめに
婦人の症状の中で便秘は大きな地位を占める。ことに妊婦や褥婦では便秘を訴え,しかもそれによつて起こる症状,たとえば,腰痛,下腹痛産褥子宮復古不全による長期の出血,あるいはTaylor's symptomeなどを引き起こすことが多い。したがつて産婦人科領域においては,この治療は大切であり,この際,妊娠においては胎児の介在があり,たま,下痢を起こすような治療はさけなければならない。すなわち,流早産を誘発するからである。今回,われわれが使用したTelemin soft坐薬は新排便機能促進剤としてその効果が適確で,腸管から吸収されないため,胎児母体などに影響を及ぼすことなく,適確で,マイルドな生理的な排便を促すという。また褥婦に対しては,無理な腹圧の負荷を要しないため,性器の保護が望めるという。私は,妊婦97例,褥婦32例に本剤を使用しその成績を比較検討した。
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