特集 新生児研究の問題点
新生児黄疸に関する研究—ABO不適合に関する1考察
館野 政也
1
,
早稲田 健一
1
Masaya Tateno
1
1金沢大学医学部産科婦人科学教室
pp.937-942
発行日 1968年11月10日
Published Date 1968/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203955
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はじめに
新生児の重症黄疸の成因と治療について,われわれは,従来からしばしば実験成果を発表してきているが,これも,それにつづく1つの研究成績である。治療については,血液型不適合による重症黄疸に対しては早期の交換輸血が唯一最善の方法とされている。Rh式不適合の場合は別として,ABO不適合,さらにO型ママの問題が最近注目されるに至り,ためにO型血液をもつた婦人の悩みは大きいものがあるようである。
おれわれは,この問題に関して,O型妊婦から生れる児,あるいはABO式不適合が予想される場合の児の血清Bilirubin値は,そうでない群に比して果して高い値を示すか否かについて統計的な観察を行つたので以下これについて述べることとする。
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