連載講座 産婦人科医のための血液学・10
新生児・未熟児の血液—I.血液正常値および母子相互関係
田口 信行
1
Nobuyuki Taguchi
1
1国立小児病院血液科
pp.833-837
発行日 1967年10月10日
Published Date 1967/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203785
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はじめに
児は,胎盤を介して母体と密接な関係にあり,新生児期の血液像は,母体あるいは胎生期環境の影響をうけることが大きい。また児の影響が母体におよぶことが知られ,母体および新生児の医学的管理上,これら母子相互間の関係(maternal-fetalrelationship)を理解することが大切である。児の正常な発育を期待するためには胎生期における注意が必要である。
本稿では,新生児および未熟児の生理的な血液学的所見と,児におよぼす母体側のいろいろな要因について述べることにする。
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