薬の臨床
人工妊娠中絶術におけるMethoxyfluraneの使用経験—特に子宮収縮剤併用例の心電図所見,血液ガスの消長について
山田 文夫
1
,
日高 敦夫
1
,
播磨 昌幸
1
,
藤森 貢
2
,
加藤 道也
2
Fumio Yamada
1
,
Mitsugu Fujimori
2
1大阪市立大学医学部産婦人科教室
2大阪市立大学医学部附属病院麻酔科
pp.1027-1030
発行日 1966年12月10日
Published Date 1966/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203617
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
1958年VanpoznakおよびArtusio1)によつて左右非相様の弗化エーテル2.2—dichloro−1,1—difluoro ethyl methyl ether (methoxyflurane)が紹介され,数多くの臨床的検討がなされ外科領域2,3)はいうにおよばず,産科領域4)においても広く普及するにいたつた。われわれは,今回,人工妊娠中絶の麻酔にmethoxyfluraneを使用し,その際に子宮収縮剤すなわち麦角アルカロイド剤,硫酸スパルテイン剤を併用し,心機能を簡便に推定できる指標として心電図を記録し,またガスクロマトグラフによりmethoxyflurane血中濃度,I.L-meterにより血液ガスの測定をおこない,若干の知見を得たのでその成績について報告する。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.