特集 産婦人科医に必要な臨床病理の知識その2
卵巣の良性病変
滝 一郎
1
Ichiro Taki
1
1大阪大学医学部産婦人科教室
pp.803-812
発行日 1966年10月10日
Published Date 1966/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203572
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はじめに
卵巣の良性病変は非腫瘍性と腫瘍性に分類できる。
成熟婦人の卵巣は,間脳—下垂体系と協調して,他のいかなる臓器にも見られない特殊で周期的な,機能的および形態的変化をくり返している。形態的には,卵の発育と成熟,排卵,赤体—黄体形成,その退縮と白体形成が主要な所見である。卵巣の病変を理解する上に大切であるので,以上の形態的変化の模式図を最初にかかげる(図1,Pa—tten:Human Embryologyより)。
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