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特集 新生児問題
新生児交換輸血の通応
Indications of exchange blood transfusion in newborn infants
官川 統
1
Osamu Hirokawa
1
1東京大学医学部附属病院分院産婦人科
pp.272-276
発行日 1965年4月10日
Published Date 1965/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203250
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□はじめに
母児間血液型不適合に起因する新生児重症黄疸,それに関連する脳性麻痺等に対する治療法(はつきりいえば交換輸血法)はすでに開拓期を終え実行期に入つて久しい感がある。かつては大病院のみにおいてしか行なわれなかつた交換輸血も今では広く至る所で実施され,単に母児間血液型不適合に止まらず,新生児期過ビリルビン血症の治療にも応用され適応範囲の拡大が見られてきた1)〜8)。
その交換手技もしだいに改良が加えられ交換血も段々と入手が容易になつてきたのもこの状態に拍車をかけた感がある。しかし突然に交換の適応が生じた場合に単なる輸血のようには準備が整わぬものであり,ついに交換の時期を逸し不幸の事態に至ることもあり,逆に適応のあいまいな例に交換して了うということも仄聞することもある。
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