連載講座 産婦人科医のための血液学・12【最終回】
新生児溶血性疾患と交換輸血
井槌 進
1
Susumu Izuchi
1
1九州大学医学部産婦人科教室
pp.973-979
発行日 1967年12月10日
Published Date 1967/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203810
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はじめに
"母児間血液型不適合"の問題は最近とみに一般の関心が高まり,子供が脳性麻痺になつた原因を交換輸血の時期を誤つた医師の責任にあるとさえする訴訟問題が新聞に報道され,また血液型不適合妊娠が未婚女性の関心事になつているときくほどである。これらに対する正しい知識の普及に努力すべきはもちろんであるが,われわれ産科医がこの問題に適確に対処することは,切実な社会的要求でもあろう。以下,新生児溶血性疾患とその対策としての交換輸血の概略について2,3の要点を述べる。
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