特集 新生児の研究と臨床--第1回新生児研究会シンポジウム
新生児黄疸
新生児溶血性疾患における交換輸血の目的
官川 統
1
Osamu Hirokawa
1
1東京大学医学部分院産婦人科
pp.145-149
発行日 1964年2月10日
Published Date 1964/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202987
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はしがき
交換輸血は新生児溶血性疾患児の死亡率およびその後の核黄疸後遺症である脳性小児麻痺の発生率のいずれをも大幅に減少させている。また未熟児の過ビリルビン血症,核黄疸脳性小児麻痺の発生についても相当予防的意義が認められつつある。
一般に交換輸血実施の時期は大別して2つに区分されている。1つは既往歴がはつきりしており,妊娠中から諸検査がつづけられ,分娩直後に新生児を検査し,適応に従つて交換が行なわれるものであり,他方は生後数日して黄疸が強度となつた時に初めて交換を行なうものである。
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