Japanese
English
症例 骨形成不全症
新生児骨形成不全症の1例
A case of osteogenesis imperfecta neonatorum
大石 寛
Yutaka Oishi
pp.64-66
発行日 1965年1月10日
Published Date 1965/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203204
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はじめに
1845年Vrolikにより区別されたOsteogenesisimperfectaは骨端軟骨部における骨長径成長の異常はなく,骨膜性および骨内性化骨の著しい障害を有し,先天性に骨の石灰沈着が少なく硬度が増さないため軽微の外力により容易に骨折をおこすが,原因として中胚葉組織の系統的疾患と考えられている。症状としては骨折,青色鞏膜,歯牙の青い縁,難聴が本症の四徴とされている。
先天性骨系統発育障害を主症状とした疾病にはOsteogenesis imperfecta, Chondrodystrophiafaetalisおよび梅毒性骨軟骨炎であるが,本邦における産婦人科領域での症例報告はChondrody—strophia faetalisが多く,Osteogenesis imper—fectaについては,久慈2),長内3),竹中4),夏目5),深見6),今木等7)の報告をみるに過ぎない。私は最近,骨折を伴つた新生児骨形成不全症の1例を経験したので報告する次第である。
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