PROPOSAL
Geburt Control (計画的分娩時刻調節法)の確立を望む
佐久間 浩
1
1賛育会東海病院
pp.582-583
発行日 1964年8月10日
Published Date 1964/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203095
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助産婦婦の志望者が少なく,助産婦不足は深刻な様相を呈してきている。これには人事院の現定に助産助という職務があげられておらず,特殊な職業でありながら看護婦と同一視されているのも大きな原因であろう。一方分娩が深液の1時から3時にもつとも多く,助産婦は看護婦よりも一層夜間の労働を強いられることも一つの原因であろう。このように助産婦の問題だけでなく,将来他の科と違つて深夜労働のとかく多くなり勝な産科医を志望する者が,少なくなるのではないかと憂慮する方もおられる。分娩はあくまで自然にというのであれば,勢い産科医は深夜に余分な労働をすることになり,医師の理想である奉仕精神をのぞくと,全くやり切れない気持になるのは無理もあるまい。
そこで私は分娩を昔のようにあくまで自然に任せると云うやり方でなく,これをControlして昼の間にすませたり,昼の間でなくとも自分の思う時刻に済ませることができるようにすれば,産科医や,助産婦や,その助手が今迄よりももつと楽になり,志望者も幾分増えるのではないかと考え,大家には無謀と思われるような提案をするわけである。
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