特集 新生児の研究と臨床--第1回新生児研究会シンポジウム
新生児黄疸
新生児の黄疸,特に閉塞性黄疸を呈する2〜3の疾患について
鈴木 博雄
1
Hiroo Suzuki
1
1東北大学小児科
pp.136-137
発行日 1964年2月10日
Published Date 1964/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202985
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先天性胆道閉塞症の手術の進歩に伴ない,新生児期あるいは乳児期初期には種々の形の肝内閉塞性黄疸の存在することが見出され,中でもその代表的な疾患であるいわゆる新生児肝炎については,先天性胆道閉塞症との鑑別はもちろん,その病因あるいは治療について種々論議されていることは周知のとうりである。
他方成人においても,最近肝外胆路系になんらの異常もなく,肝細胞障害も殆んど認められずに,著明な閉塞性黄疸を来たし,ウイルス性肝炎の一型と考えられているCholangiolitic hepatitis胆細管炎性肝炎やクロールプロマジンその他の薬剤による肝内閉塞性黄疸を含めてのいわゆるintrahepatic cholestasisという病態が注目され,胆汁の運搬や排泄機構の解明と関連して,大きな問題として採りあげられていることも周知のとうりである。
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