連載 MY THERAPY in series・6
習慣性流早産殊に早産直後の手術的療法
名取 光博
1
1都立築地産院
pp.39
発行日 1963年1月10日
Published Date 1963/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202735
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はじめに 未熟養育医療の普及と養育医療技術の進歩で,未熟児の予後は急激に良くなつてきた。しかし成熟児に此較すれば,依然として未熟児の予後は悪い。ことに早産未熟児の予後が悪いことは今日でも相変らずである。未熟児が成熟児と同じような生長過程に仲間入りするまでの家族の経済的,精神的な負担は相当なものである。
最近,習慣性流早産の手術的療法が盛んになり,Mc Donald,Shiro—dkar,Lash,およびそれらの変法などが一般に試みられ,好成績が報告されている。それらの手術はいずれも妊娠した子宮に対する手術であるが,私は妊娠5〜9カ月の流早産では,頚管裂傷の有無に関係なく,流早産直後の頚管縫縮術を4年程前より試み,好成績をあげている。
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