特集 産婦人科の治療その限界と展望
日常臨床上よくぶつかる頑症疾患の治療の限界
産科
習慣性流早産
八神 喜昭
1
Yoshiaki Yagami
1
1名古屋市立大学医学部産婦人科教室
pp.1073-1075
発行日 1972年12月10日
Published Date 1972/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204717
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習慣性流早産とは,2回以上続けて流早産を繰返したものをいい,それが単一の原因により流早産を繰返すものについて,その原因を適確に把握しえ,なおそれに対しての治療法が確立されていれば,治癒せしめ得るわけであるが,本症においては原因の明らかなものは少く,かつ同一の原因によつて流早産を繰返すとは限らない。加うるに根本的治療法も未だ確立されたものが少ないため,治療にもおのづと限界がある。
さらには妊娠中においては,その原因を確認することはなお至難であり,いきおい対症療法とならざるをえない。
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