Japanese
English
産科 産科麻酔
帝王切開術における腰部硬膜外麻酔
Lumbar epidural anesthesia in cesarean section
佐藤 光男
1
,
渡部 敬
1
,
青葉 祐子
1
Mitsuo Sato
1
1東北大学医学部麻酔学教室
pp.205-209
発行日 1962年3月10日
Published Date 1962/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202588
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帝王切開術時の麻酔条件について考えてみると,一般手術時と同様に無痛であること,手術がし易いことおよび患者にとつて安全であることの他に,分娩後弛緩出血等の子宮収縮不全を来さないことおよび胎児に悪影響を及ぼして仮死や死亡を来さないことが必要である。
我々は帝王切開術(以下帝切と略す)に対して,以前は全身麻酔を行ない,とくに笑気・クラーレ法を推奨した1)2)。しかし全身麻酔では未熟児の仮死を避けることは難かしく,また時として嘔吐や溢流regurgitationがみられた。従来,産科麻酔における母体死亡の約半数は胃内容の気道内吸引によるものであるといわれている3)。
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