特集 婦人科領域のAndrogen
月経痛症のAndrogen療法—特にAndrogen-Depotによる治療成績について
藤井 久四郎
1
,
橋口 精範
1
1東京医科歯科大学産婦人科教室
pp.1113-1118
発行日 1955年12月15日
Published Date 1955/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201298
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まえがき
いわゆる月経困難症の概念は広いけれども多くの場合主要な苦痛の中核をなすものは腹痛や腰痛であるから,それを目標にして月経痛症なる語をあえて用いた。すなわちalgomenorrheaの意味である。疼痛以外の症状には種々の因子がはいり易いからである。
これはいわゆる機能性月経痛症のみを取扱うことにする。機能性月経痛症は本態の明らかでない1種の学説の疾病或いは症状である。これには種種の程度があつて通常のanalgesiaで容易に克服しうるものはホルモンその他による治療の対象にはならない。
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