特集 思い出・追悼論文
追悼論文
子宮頸癌根治手術後に發生せる所謂Lymphocysteの臨床的観察
森 信夫
1
1長崎大学医学部産婦人科学教室
pp.490-495
発行日 1954年8月10日
Published Date 1954/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201085
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緒言
子宮頸癌根治手術に際し,その永久治癒率を向上させるためには子宮旁結合織就中,基靱帯の徹底的切除と同時に骨盤内リンパ系統の徹底的廓清即ち総ての骨盤淋巴節をその腫脹の有無に拘らず系統的且つ徹底的に周囲の脂肪組織と共に剔除する必要がある事は云う迄も無い事である。
而して斯る徹底的な骨盤リンパ節の廓清に伴い生理的リンパ流路とも云うべき所属リンパ系統が破壊され且つ開放される事によつて手術直後より或る期間迄はリンパ液の漏洩が周囲組織に起るであろうと云う事は勿論想像され得る事である。
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