Japanese
English
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所謂神経皮膚炎の臨床的観察
SOME CLINICAL OBSERVATIONS ON SO-CALLED NEURODERMATITIS
帷子 康雄
1
,
菅原 光雄
1
,
中島 嘉四雄
1
,
太斉 公男
1
,
土井 三乙
1
,
針生 敬三
1
,
山田 匡
1
,
橋本 功
1
Yasuo KATABIRA
1
,
Mitsuo SUGAWARA
1
,
Kashio NAKAJIMA
1
,
Kimio TASAI
1
,
Mitsuoto DOI
1
,
Keizo HARIU
1
,
Tadashi YAMADA
1
,
Isao HASHIMOTO
1
1弘前大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
pp.897-901
発行日 1963年10月1日
Published Date 1963/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203605
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I.はじめに
近年,神経皮膚炎の増加は世界的傾向として指摘されており,Hasselmann等1),2)は特に神経皮膚炎の増悪と大気中の放射能との関係に注目している。著者等も今回,当科最近12年間における本症患者の年次消長などに関する2,3の統計的観察を行なうと共に当地方における大気中放射能の消長との関係について考察を試みたので以下に報告する。なお,神経皮膚炎の概念,名称などについては諸家の見解が必ずしも一致していないが3)4),ここではビダール苔癬,アトピー性皮膚炎,ベニエ痒疹および播種状神経皮膚炎の4者に対して,精神的因子の関与を考慮して病因的概念を含めたいわゆる神経皮膚炎の名称で総括し,臨床形態の面ではビダール苔癬のみは純苔癬化病巣を重視して別個に扱い,後3者は湿疹化傾向の参与に注目して湿疹状神経皮膚炎といつた程度の意味で神経皮膚炎として一括した。
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