特集 思い出・追悼論文
想い出
淸水由隆君を憶う
久慈 直太郞
1
1日本赤十字社産院
pp.439
発行日 1954年8月10日
Published Date 1954/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201064
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同級の人の次々と欠けて行くことは誠にさびしいことである。清水君の逝去によつて同級のもので産婦人科の医局に籍を置いたものは天本,幡の両君と僕の三人のみとなつた。
君は東大の産婦人科学の教室に医化学研究の必要を開眼させた功労者であると同時に,医局の人達に研究の必要を眼醒めさせた先覚者である。私の知つている限りに於て,それ迄の東大の教室には研究室らしい研究室がなかつたから,君に対する木下先生の信頼は絶大なものがあつたようだが,その名古屋と長崎とに於て残した業績は決して先生の期待を裏切るものではなかつた。
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