検査室
Treponema pallidumの新染色法
野嶽 幸雄
1
,
小宮 秀男
1
1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室
pp.425-426
発行日 1952年9月10日
Published Date 1952/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200680
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Treponema pallidum (以下T.p.と略す)の検出法に就ては,Schaudinn,Meirowsky, Croo-kshank, Fontana,野口等に依り種々考案され,現在Giemsa法,鍍銀法,墨汁法,Viktoriablau法,チアノヒン法,イルミノールR法,暗視野法,最近には,位相差顯微鏡,螢光顯微鏡,電子顯微鏡等に依る方法も行われているが,何れも方法が複雑か,特殊な装置を要するか,又は成績不確實,或は長時間を要し,實際臨床的に之を應用するには種々困難があり,僅に暗視野法が比較的簡易であり,確實に検出し得るが,これも特殊な装置を必要とし,何所でも簡單に之を行うと云う事は出來ない。然るに最近米國に於て,DeLamater等が新染色法を案出し,之をT.p.の生活圏の研究に位相差顯微鏡と併用して,良好な結果を得たので,著者等も外來診斷,實驗的家兎梅毒の研究に應用し,梅毒罹患局所からのT.p.の検出に暗視野法と併用し,良好な結果を得たので此所に報告する。
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