檢室査
性ホルモンの微量定量法
山本 浩
1
1慶應義塾大學産婦人科教室
pp.738-739
発行日 1952年12月10日
Published Date 1952/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200765
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性ホルモンの定量法は臨床醫家にとって,その必要性は痛感されていることであるが,實際に利用し得るものは殆んどなかつたが,最近應用し得る微量定量法が現われたので之を紹介する。
定量法には化學的定量法と,生物學的それとあるが,前者は血液又は尿より性ホルモンを簡單,且つ純粋に抽出する方法がないので,比色法螢光法によつたが,之らは不純物のために微量測定が困難である上に,更に化學的定量法では生物作用を現わさない成分迄も測定値の中に含まれているかも知れないし,又逆に生物作用を持つた類似の物質を測定し得ない場合も起り得るし,その抽出操作中に有效物質のlossがある等で臨床的には,むしろ生物作用を持つすべての物質を測定した方がその目的にかなうわけである。そこで生物學的定量法では血液又は尿中の性ホルモン量が多ければ,そのまま測り得るし,少くなければ濃縮するだけで直ちに測り得るので簡單であるが,しかし現在迄の方法では微量は測定出來なかつた所が,最近非常な微量測定法が發表された。
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