特集 避妊と不妊
不妊症の原因,診斷及び治療
不妊とビタミン
坂倉 啓夫
1
,
山本 浩
1
1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室
pp.554-560
発行日 1952年12月1日
Published Date 1952/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200721
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まえがき
ビタミンは榮養素として缺くべからざるものであるから此等のうち一つでも不足缺乏する時は種々の疾病を起し得るわけである。特に戰時中とか或いは限られた生活状況の下に於て,その疾病が著しく増加した事から研究が進み今日に至つているが,最近はホルモンの非常な發展にビタミンは稍々忘れられた形である。しかしホルモンの代謝に關係があることが示されつつあり,例えばビタミンEの黄體ホルモン代謝に對する影響をプレグナンデイオールの測定により判定したり,エストロゲンの肝に於ける不活化作用はビタミンB複合體の存在により初めて行われる等ビタミンとホルモンとの新しい關係が見出されつつある。
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