速報・予報
エストロンに對する子宮並に肝臟の態度—増強作用と破壞作用
小林 隆
1
,
堀口 正晴
1
1東京大學醫學部産婦人科學教室
pp.113-114
発行日 1951年3月10日
Published Date 1951/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200460
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体内に注入れた性ホルモンの臨牀效果を期待する上に於て,從來は單に其の注射量の大小とか或は作用持續の長短等が考慮されたに過ぎなかつたが,之だけでは不充分で,体内に於ける其の一層詳紬な代謝機序を知り,之に基いて投與方式の選擇或は合成上化學構造の工夫が行われなければならぬ。例えばエストロンを經口投與或は脾内移植し,門脈を經て肝臟を通過するようにすると,此處で著明に不活化される事は既に明かにされて居るところであるが,一方性ホルモンの直接作用器官である子宮ではエストロンに反應する際如何なる代謝過程をとるものであるかを檢討してみる必要がある。
余等は此點を明かにするため次の如き實驗を行つた。
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