特集 ホルモンと生理活性物質
各論
8.性腺ホルモン系
1)エストロゲン(エストロン,エストラジオール)
加藤 順三
1
,
笠井 剛
1
Junzo KATO
1
,
Tsuyoshi KASAI
1
1山梨医科大学産婦人科学教室
pp.161-164
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902210
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エストロゲン(estrogen)とは特定の1つのホルモンのことではなく,女性ホルモン活性を持つ種々のホルモンの総称である.生体内に存在する天然のエストロゲンは,主にエストロン(estrone; E1),エストラジオール(estradiol; E2)およびエストリオール(estriol; E3)の3つであり,すべてステロイド環を持つステロイドホルモンである(図1).E1~3の数字はステロイド環に付いている水酸基の数を示すが,この3つの中ではE2が女性ホルモンとしての活性が最も高い.エストロゲンの主要な合成器官は性腺,胎盤および脂肪組織である.
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