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海外の動き
pp.166-168
発行日 1950年4月10日
Published Date 1950/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200341
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第1度子宮頸癌の治療に就て
E.Wallon (Bull,Assoc,fr.Pour l'Et.du Cancer,Paris 1948,35,No 2,186)
(1922〜1931)10年間の養老院に於ける統計によると,全治療癌626名中第1度頸癌は62名であつた.そのうち39例には子宮腟ラヂウム照射(單に腟にのみ應用した10例を除く)を,23例にはラヂウム照射後約2ヵ月を經て子宮剔除を行つた.ラ量は凡て60-70mcd.である.その成績に43例成功,19例失敗.失敗の原因は放射線抵抗性(その頻度は明らかではない),線量不足又は不完全治療及び照射配分の惡いこと(之は信ぜられぬ程屡々あり,放射線學的に調整するを要す)である.此の成績を改善する爲には,非常に屡々見られる骨盤再發を豫防する必要がある.そして骨盤を横斷して大量照射をするか又は2次的子宮剔除を要する.後者は疑しい器官を取つてしまい(此の統計では8%成功),癌に對するラヂウムの作用を知り,又骨盤内を調査し得る等の利點がある.この様に補助手衞により治癒を増加することが出來る.
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