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海外の動き
pp.130-131
発行日 1950年3月10日
Published Date 1950/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200333
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溶血性貧血を有する新生兒160例に置換輸血を施した成績
J.J Van Loghem et H.L.J.M.Bartels.は160名の溶血性貧血のある新生兒に反覆して大量の置換輸血法を施して治療した.その輸血法はDiamond術式によつたが,たゞプラスチツクのカテーテルの代りにゴムのカテーテルを使用した.又大多數の症例にはヘパリン加血液を用いた.カテーテル及び注射筒は治療中に必ず規則正しく薄いヘパリン液で洗滌して凝血塊の形成を防いだ.
36例の子供が死亡した.その死亡率は22.5%になる.しかし,この中の7名の死亡者は直接溶血性貧血には關係してはおらない.それ故,これを除外すると死亡率は18.1%となる.他の29例の死亡の原因としては,核黄疸(Kernikterus)によるもの9名,胎兒水腫によるもの3名,輪血血液の不調和によるもの3名,内臟出血によるもの5名,早産によるもの1名並びに處置の手遲れによるもの1名であつた.
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