今月の臨床 婦人科がんの予防戦略と早期診断
卵巣がん
4.家族性卵巣がんと遺伝子異常
青木 陽一
1
1琉球大学大学院医学研究科環境長寿医科学女性・生殖医学講座
pp.843-850
発行日 2013年8月10日
Published Date 2013/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103466
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●家族性卵巣がんは,家族性卵巣がん(狭義),家族性乳がん・卵巣がん症候群,遺伝性非腺腫性大腸がん家系に分類される.
●家族性卵巣がんの原因遺伝子としてBRCA1, BRCA2,遺伝性非腺腫性大腸がんの原因遺伝子としてミスマッチ遺伝子が同定されている.
●BRCA1/2 carrierでは卵巣がん罹患の生涯リスクが16~30%(一般は約1.8%)と異常に高率で,卵巣がんの約10%はBRCA1,BRCA2 carrierに発症している.
●日本人の家族性卵巣がんに対する適切・具体的な取扱いに関するガイドラインの作成も含め,大いに議論を深め検討する時期である.
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