連載 FOCUS
胎児心拍数モニタリング判読についての新しい考え方―30秒ルールは絶対的なものなのか?
藤森 敬也
1
,
安田 俊
1
,
経塚 標
1
1福島県立医科大学医学部産科婦人科学教室
pp.852-856
発行日 2013年8月10日
Published Date 2013/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103467
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はじめに
急速な(abrupt)心拍数低下は変動一過性徐脈を指し,緩やかな(gradual)心拍数低下は早発一過性徐脈と遅発一過性徐脈を指している.その徐脈の開始から最下点までの時間が30秒未満なのか30秒以上なのかで,それぞれ急速なのか緩やかなのかを決める(30秒ルール)ことが原則とされてきた.実際,「徐脈開始から最下点までが29秒だから変動一過性徐脈である」というような判読が起きていたのである.本稿では,いくつかの症例と問題点を挙げ,胎児心拍数モニタリング判読,特にいわゆる「30秒ルール」についての新しい考え方について解説する.
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