連載 Estrogen Series
早産予防のためのプロゲステロンの使用(2)
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.184-185
発行日 2012年2月10日
Published Date 2012/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102912
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米国食品薬品局(FDA)は早産(preterm birth : PTB)リスクを低下させるための合成プロゲステロン(17-alpha-hydroxyprogesteone caproate, 17P)の認可を発表した.早産防止薬の認可はこれが最初のものである1~3).これはプロゲステロンの合成剤で筋注により使用される.その対象となる条件は,37週以前の妊娠,単胎,(妊娠37週以前の分娩と定義される)早産の既往が少なくとも1回あること,などである.子宮奇形や多胎を原因とする場合には,適応とはならない.米国商品名はMakenaと呼ばれる.
薬剤効果判定のためのend pointには,最終的に児の生存や病態などのclinical benefitが検討されるが,今回の認可に当たっては,PTBの減少というsurrogate endpointが判定に使用された.それによれば,この薬剤使用時のPTB率は37%,コントロールでは同55%であった,とされる.
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