今月の臨床 月経困難症と子宮内膜症―病態・管理法の最新知見
治療法選択に必要な病態を知る
プロゲステロン抵抗性
木下 真由
1
,
廣田 泰
1
1東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座
キーワード:
プロゲステロン抵抗性
,
FKBP52
,
KRAS変異
Keyword:
プロゲステロン抵抗性
,
FKBP52
,
KRAS変異
pp.588-593
発行日 2025年7月10日
Published Date 2025/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650790070588
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●プロゲステロン抵抗性とは,プロゲステロンに対する応答低下とそれに伴うエストロゲン活性増強であり,子宮内膜症の病因・病態への関与が明らかになっている.
●プロゲステロン抵抗性の原因として,KRAS遺伝子変異によるプロゲステロン受容体(PR)発現低下や,PRコシャペロンFKBP52の欠損によるPR機能低下が報告されている.
●黄体ホルモン療法に治療抵抗性を示す症例は,プロゲステロン抵抗性が大きいと考えられ,GnRHアナログ製剤への変更を検討する.

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